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喫煙とAGA

以前から、過剰な喫煙は毛髪に栄養を運ぶ毛細血管の血行を悪化させる為、脱毛症やAGAが進行するリスクになると言われて来ましたが、2008年に亜東記念医院のLin-Hui Su博士と国立台湾大学(ともに台北)のTony Hsiu Chen博士らによって、「喫煙は男性型脱毛症の明らかな危険因子である」という論文が発表されました。

Su博士らは,40~91歳(平均年齢65歳)の台湾人男性740例を対象に、脱毛の有無と脱毛が始まった年齢や喫煙などの様々な危険因子について質問し脱毛の原因となる環境要因を調べました。

その結果

  • アジア系男性の脱毛症が発生するリスクは加齢に伴い増加するが、同年代の白人男性と比べると小さい。
  • Hamilton-Norwood分類において、中等度から重度のAGA患者には喫煙者が多い。(※オッズ比 1.77)
  • 現在の喫煙本数が1 日20本以上の男性は、そうでない男性よりもAGAになる確率が高い。(オッズ比 2.34)
  • 喫煙強度が高いほど(ニコチン含有量の高いタバコを吸う程)AGAが重症となる相関性が認められた。(オッズ比 1.78)



同博士は、「喫煙と脱毛症の関係には、複数の機序が関与していると思われる」と指摘しています。
考えられる機序として、喫煙により毛包が直接破壊され、血液と発毛を促進するホルモンを循環させている毛乳頭が損傷される可能性やアンドロゲン(男性ホルモン)の作用に拮抗するエストロゲン(女性ホルモン)の産生が抑制される可能性を挙げています。

この論文からは、「AGAは主に遺伝的な原因で発症するが、過剰な喫煙はその発症リスクをさらに高める」という事が分かります。
現在脱毛症に悩まれている方は、出来れば一日20本以上の過剰な喫煙は控える様にして頂いた方が良いと考えられます。

※「オッズ」とは、その事象が発生しるう確率をPとした際の、発生する確率/発生しない確率=P/(1-P)で表されます。
上記②を例にして言うと、このオッズを喫煙群と非喫煙群で比較したものがオッズ比です。
つまりタバコを吸う人は吸わない人に比べて、男性型脱毛症が重度に進行する可能性=オッズが1.77倍高いということになります。 

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